対戦相手はエロい人妻

いつものように、ネットで将棋をしていると、いつものように対戦相手が上に表示された。
試合は10分切れ負けで、相手は最初は相当指すのが速かったが、優勢なまましばらく指さなくなり、画面が動かないまま試合が終わってしまった。
リロードし、次の相手を待っていると、またそいつが出てきたが、試合開始のボタンをクリックしないので始まらない。
そいつはチャット画面にこう打ち込んだ。
「ごめん、通信不良でさ。
良かったらエロイプで話さないか?」
今日はもう23局こなしていたのでそろそろ風呂に入ろうと思っていたところだ。
暑いし、知らん野郎と話してもつまらん、と断ろうとしたがたたみかけるようにそいつは書いた、「おっぱい見たくない?」
騙されているのかも、と思いながらエロイプの名前を教え・・しまった、本名じゃねえか。
慌てて登録名を変えて教え、そいつも名前を教えた。
「あかり」か。
ネカマめ。
半信半疑でログインすると、茶髪ロングの華奢なシルエットと、ピンクのベッドにはクマのぬいぐるみが置いてある。
マジで女か?
口が「やっほー」と言っている気がしたので、ヘッドフォンをつないで音量を上げてみた。
「やっほー」うお、女だ!
「おっぱい見たくない?」そこは文字かよ。
口に出すのが恥ずかしいのか?
おっぱい、と言われて、鎖骨が見えているあたりの暗いところに目をやってしまう。
ちょっと貧乳じゃねえのか。
「どこ見てんのよ、エッチ」くすりと笑う「あかり」。
「母ちゃーん!宿題教えてくれよ!」突然弟らしきガキが画面の後ろ側を横切り、「あかり」の膝に乗った。
顔だしNGだろうに映ってしまった顔は、「あかり」そのままのチャラい系イケメンである。
あまりのことにパニックになっている「あかり」は「ご、ごめっまた今度!!」と、バタン!という強い音とともに画面を真っ暗にした。
ノートパソコンを閉じたのだろうか、音だけが聞こえてくる。

「こーらー!勝手に入っちゃダメって言ったでしょ!」
「ごめんなさいウワーン」
そのうちまた画面が一瞬明るくなったが、シャットダウンしてしまったようで、30分くらいそのまま一応待っていたが、「あかり」は戻ってこなかった。
風呂に入りながら、「母ちゃん」って言ってたか?とふと思い出す。
いや、人妻も悪くないな。
また、明日も来るかな?「人妻・あかり」は。